カドカワ、第3四半期業績は有料会員数の減少等で減収減益 「niconico」新バージョンは機能改善へ

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【決算概要】

 カドカワ株式会社は2月8日に2018年3月期第3四半期の決算を発表した。第3四半期まで(2017年4月1日~2017年12月31日)の累計連結業績は売上高1518億7500万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は29億4300万円(前年同期比60.2%減)、経常利益34億5500万円(前年同期比54.3%減)、純利益17億500万円(前年同期比69.5%減)となった。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p2

 第3四半期の単期業績は、売上高504億200万円(前年同期比0.5%減)、営業利益8400万円(前年同期比97.2%減)、経常利益4億1500万円(前年同期比88.3%減)、純利益4300万円の赤字となっている。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p16

 

【事業状況】

Webサービス事業

 動画サービス「niconico」を主力とするWebサービス事業は、第3四半期までの累計でセグメント売上223億2000万円(前年同期比4.9%減)、セグメント利益は1億3900万円(前年同期比94.1%減)となり、減収減益という結果となった。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p4

 大幅な減益原因は、前四半期同様に「niconico」の新バージョン(く)(読み方:クレッシェンド)の開発費用が先行したほか、ライブの季節性も加わったためとしている。また、「niconico」の有料会員数は現在214万人(2017年12月末時点)で、前四半期の228万人からさらに右肩下がりとなった。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p18

 ライブでは、2017年8月に開催した世界最大級のアニソンライブ「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」において3日間で8万1千人を集めた。また、ニコニコ動画で人気のクリエイター陣が関わるNHN PlayArtとの共同プロジェクト『#コンパス〜戦闘摂理解析システム〜』や人気動画配信者のライブツアー関連の事業も収益に貢献しているという。

 モバイルでは、シングル楽曲/着うた®などの配信を行う総合エンタテインメントサイト「dwango.jp(ドワンゴジェイピー)」や、アニメ総合ポータルサイト「animelo」からの収益を計上。有料会員数は減少しているが、外注費や広告宣伝費等の固定費削減に努め、収益性を維持している。

出版事業

 出版事業は、第3四半期までの累計でセグメント売上829億9600万円(前年同期比0.5%増)、セグメント利益38億200万円(前年同期比38.2%減)となった。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p5

 電子書籍・電子雑誌では、NTTドコモが運営する雑誌読み放題サービス「dマガジン」、総合電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」、他社の電子書籍ストアでの販売がいずれも好調で、出版業界の厳しい環境の下、増収に貢献。

 一方、ヒット作品の点数・販売部数の減少や、製造・物流拠点の準備費用等の投資により前年同期比で減益。しかし、雑誌の季節性と電子書籍・電子雑誌の好調により前四半期比では増益となった。その増益の規模は、大ヒット映画「君の名は。」関連書籍の効果が見られた前年同期並みとのことだ。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p20

 書籍では、「ブラタモリ」「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」「いのちの車窓から」「角川まんが学習シリーズ 日本の歴史」等、ノンフィクション分野における新機軸のジャンルや児童書で多数のヒット作品が生まれた。また、雑誌では、創刊30周年を迎えて月刊化した「レタスクラブ」のほか、地域情報誌、テレビ情報誌も堅調という。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p25

映像・ゲーム事業

 映像・ゲーム事業は、第3四半期までの累計でセグメント売上341億700万円(前年同期比5.8%増)、セグメント利益19億8500万円(前年同期比25.7%減)となった。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p6

 映像では、実写作品は「ナミヤ雑貨店の奇跡」が好調であったものの、その他の作品は概して勢いを欠いた。アニメ作品は、「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」、「劇場版 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い」の劇場収入、既存作品のパッケージソフトや配信権の販売がいずれも好調だったが、前年同期比では記録的なヒットを記録した「君の名は。」の反動が主な減益要因となった。

 ゲームでは、コンソールゲーム『ARK: Survival Evolved』『DARK SOULSⅢ』の販売、アプリゲーム『天華百剣-斬-』『結城友奈は勇者である 花結いのきらめき』からの収益、『ダンガンロンパ』シリーズの旧作を中心としたSteamでの販売が好調だったという。

その他事業

 グッズやCDのネット販売、niconicoから生まれたコンテンツの販売や著作権利用料収入、スクール運営収入等を合わせて、第3四半期までの累計でセグメント売上148億8200万円(前年同期比3.0%増)、セグメント損失4億6100万円(前年同期のセグメント損失7億7000万円)となった。 

 

見通し

 2018年3月期の通期連結業績予測は、売上高2120億(前期比3.1%増)、営業利益58億円(前期比31.1%減)、経常利益62億円(前期比16.3%減)、純利益35億円(前期比39.3%減)を見込んでいる。

 Webサービス事業では、「niconico」の新バージョン(く)(読み方:クレッシェンド)の発表会を2017年11月28日に開催。その後、浮き彫りになった課題点を踏まえて、ユーザーとの意見交換会、改善報告会を開催した。そして、2018年4月末までにログイン不要で視聴可能、ユーザーの回線環境に合わせて最適な動画画質への自動切り替えなど、“視聴のし易さ”を目的とした機能改善を対応予定とのこと。

(出典)2018年3月期 第3四半期 決算説明会資料 p13


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