【マーケター対談】ドリコム・土倉康平氏×KLab・柴田和紀氏 IPタイトルのマーケティング戦略、成功の要を識者に訊く

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昨今ゲームアプリ市場では、IPタイトルが増加の一途をたどっています。オリジナルタイトルとは異なり、すでに一定のファンが存在するため、ダウンロード数に寄与したり、キャラクターの価値がそのまま売上に繋がったりと、ヒットの確度が高いものです。

しかし、「IPだから売れる」という時代は終わりを迎えました。現在は、競争が激化しただけではなく、ユーザーがコンテンツに求める質が上がり、IPタイトルであっても苦戦を強いられる状況となりました。同時に、きちんと既存ファンに届けるためには、マーケティング施策の企画力も問われてきています。

こうしたなか、複数のIPタイトルの開発・運営をし、タイトルを盛り上げている企業があります。それが、ドリコムとKLabです。直近、ドリコムは『ダービースタリオン マスターズ』、フォワードワークスが配信・提供する『みんゴル』、そしてKLabは『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』『うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live』といったIPタイトルが話題です。

今、マーケティング施策のトレンドはどのように変化しているのでしょうか。

「Active Media」では、ドリコムとKLabの両マーケティング責任者との対談をセッティング。IPタイトルにおけるマーケティング施策の話題を中心に、ふたりの識者から見解を伺いました。

 

土倉 康平 – Kohei Tsuchikura
株式会社ドリコム 執行役員
マーケティング本部 本部長
組織開発本部 本部長
株式会社ドリコム沖縄 代表取締役社長

大学卒業後、コンシューマーゲーム会社に入社し、コンシューマーソフトのプロモーションを担当。宣伝のためにTV番組に多く出演。TVKのsakusakuは準レギュラーのような存在に。その後、ファッションに特化した広告代理店のアカウントエグゼクティブとして、ドメスティック、インポートブランドを複数担当。これからはインターネットだろうと思い、外資のオンラインゲーム会社でマーケティングを担当。ゲームとしては初のアニメIPやコカコーラ社とのコラボを仕掛ける。これからはモバイルの時代になることを感じて、ドリコムへ。プラットフォーム内のバナー出稿とクロスプロモーションしかしていなかったマーケティング部を企画力が強い組織に変革。現在は戦略の立案からWEB広告の自社運用までできるマーケティング本部に。お客様の声を直接聞きたい思いからカスタマーサポートの会社、ドリコム沖縄を設立。10月からは社員の働きがいを上げていくために組織開発本部を立ち上げ兼務。

 

柴田 和紀 – Kazunori Shibata
KLab株式会社
マーケティング部 部長

KLabで世界をワクワクさせるため動画配信チャンネル「KLabGames放送局」を開設しMCを担当。1999年総合広告会社東急エージェンシーにて飲料、化粧品、トイレタリーの商品AE業務を担当。2006年ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント入社。専門チャンネル「ANIMAX」「AXN」の企画営業としてエンタテイメント業界を担当。2014年アプリゲーム会社ポケラボ入社。これまで広告宣伝マーケティングの分野でクライアントの為に働いてきたが、はじめて自社プロダクトのための業務を担当。2015年よりKLab株式会社に入社。マーケティング部 部長を担当。ユーザーとのコミュニケーションを大切にし相互理解による楽しい世界を目指す。

 

ファンの心理や母数を見誤る恐れも――IPの特性を分析する

――:本日はよろしくお願いします。KLabとドリコム、それぞれの“顔”とも言えるお二人ですが、今日に至るまでの経緯を改めてお聞かせ下さい。

柴田和紀氏(以下、柴田:):僕は元々、広告代理店でプロモーションの企画を担当していました。その後、TVメディアでアニメ番組やゲームの紹介番組などを立ち上げたりしていたんですが、その頃はまだ、メディアから消費者へ一方通行のマーケティングしかありませんでした。ところが、スマートフォンが普及して、コンテンツの流通経路が劇的に変わったんです。それを目の当たりにして、すぐに「スマートフォン業界に挑戦しよう」と決心しました。

それが2014年のことで、そこからポケラボでスマートフォン向けゲームのマーケティングを経験して、KLabには2015年に入社しました。現在は他社のIPコンテンツを起用したタイトル、いわゆる「IPモノ」を中心にマーケティングを担当しています。

土倉康平氏(以下、土倉):僕は新卒でコンシューマーゲームの会社に就職して、その頃からプロモーションの仕事をしてきました。当時は柴田さんのようにテレビに出演してゲーム紹介をしていました。マーケティング・プロモーションの道を極めていくためには、お金を稼ぐ大変さをしっかり学んだ方がいいと思いアパレル系の広告代理店に営業として転職しました。柴田さんとはちょうど逆ですね。ゲーム業界から異業種へと飛び出していったんです。

 

――:なぜ、アパレル業界へ?

土倉:モテたくて(笑)。クライアントも青山に多く、オシャレ、サンプル品もかなり安く購入できるので、女の子にプレゼントできちゃうという(笑)。

代理店ではクライアントの争奪戦が激しかったので、とにかく誰にも真似できないような企画やアイディアを出してました。自分しか出せない価値を、サプライズを提供したことで、大きな結果に繋がる経験できたことが大きかったですね。そこで積んだ「相手が喜んでくれる、楽しんでくれる、誰にも真似できないことをやる、それが結果に繋がる」という経験と考え方は今でも自分自身の糧になっています。

一通り経験を積んだ後、今度は外資系PCオンラインゲームの会社で再びゲームビジネスの現場に戻ってきました。ドリコムに入社したのは2011年ですね。2011年といえば、フィーチャーフォンからスマートフォンに本格的に移行された1年。僕も柴田さんと同様、スマフォゲームという市場に多大なる可能性と確信を持ち入社決意しました。

 

――:市場が大きく成長し始める正にその瞬間に、お二人ともスマートフォン向けゲームの世界に飛び込んだわけですね。では、その頃から現在まで、マーケティングにどのような変化があったとお考えですか。

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